Ensemble Contemporary α
アンサンブル・コンテンポラリーα定期公演 2015
新西蘭・新音楽New Music from New Zealand
日時:2016年1月8日(金)19:00開演(18:30開場)
場所:豊洲文化センターホール
チケット:3000円(全自由席)
主催:アンサンブル・コンテンポラリーα
助成:NPO法人JML音楽研究所
プログラム
■山本裕之 (1967〜):《輪郭主義VI》
Hiroyuki Yamamoto : Contour-ism VI for piano trio
■イヴ・ド・カストロ=ロビンソン (1956〜):《喜びのカオスIV》
Eve de Castro-Robinson : Chaos of Delight IV for piccolo/_ute and bassoon
■トリスタン・カーター (1985〜):《ささやき》
Tristan Carter : Murmur for string quartet
■ジョン・サーサス (1966〜):《ピアノ五重奏曲》
John Psathas : Piano Quintet
■カルロ・マルゲティック (1987〜):《ホタル》
Karlo Margeti´c : Svitac for clarinet and piano
■ジャック・ボディ (1944〜2015):《野心》
Jack Body : Fire in the Belly for piano trio
多久潤一朗 ──flute
鈴木生子 ── clarinet
塚原里江 ──bassoon
佐藤まどか ──violin
花田和加子 ──violin
甲斐史子 ──violin※
亀井庸州 ──violin※
安藤裕子 ──viola
松本卓以 ──violoncello
寺井創 ──violoncello※
及川夕美 ──piano
大須賀かおり ──piano (賛助出演)
鷹羽弘晃 ──conductor
南洋の島国で混交した文化から生まれた、もうひとつの現代音楽───南太平洋に浮かぶニュージーランド。日本と同じく、欧米から遠く離れた島国である。国の歴史の長さに違いはあっても、西洋音楽を受容しはじめた時期はそう変わらない。しかし一方で、ニュージーランドはポリネシア、アジア、ヨーロッパといった様々な文化が混交する移民国家という顔を持ち、多様性を強く重んじる気風がある。それはとりもなおさず、いまを生きる作曲家に影響しないはずがない。本公演では、そんな「KIWIコンポーザーズ」の中からできるだけ異なる思想・スタイルの作品を幅広い世代から集めてみた。孤立した自然環境からのインスピレーション、移民の子孫としてのアイデンティティ、情報化社会に生きる若い世代……それらは、ヨーロッパの時流とはいくぶん異なるレイヤーにある音楽だ。
惜しくも2015年5月に亡くなったジャック・ボディは、自ら国際的な作曲家、民族音楽学者として活動しながらも、国内ではニュージーランドの作曲界をまとめ上げ活気をもたらした。ボディの影響を様々に色濃く受けたこの国の現代音楽は、世界的に見てユニークな立ち位置にいる。マオリの言葉で「白く長い雲のたなびく地」という“アオテアロア”から、世界に発信しはじめた彼らの音楽に、ぜひとも耳を傾けていただきたい。